管理栄養士が教える「遅延型アレルギー検査」活用方法

なんとなく気がだるい、メンタルが不安定、疲労感を感じやすい

原因不明の皮膚トラブル、お腹の不調、頭痛、筋肉や関節の痛み、消化器系の不快感・・など

問題なく生活を送ることができるけれど、

からだの不調を感じている。なんて方も少なくはないと思います。

全て、仕事や勉強など疲れのせいにしていませんか?

その不調、もしかしたら食べ物や腸の状態によるものかもしれません。

それは、「遅延型アレルギー検査」という検査で調べることができます!

自分の体質を知ることは、心と体の健康をコントロールする、大切なことなんです。

ぜひ記事を参考にしてみてください^^

遅延型アレルギーとは?

アレルギーと言われると、

自分はアレルギーを持っていないから関係ない・・なんて思っていませんか?

アレルギー反応にはすぐに症状が現れる即時型アレルギー(IgE抗体)、

しばらく時間が経ってから症状が現れる遅延型アレルギー(IgG抗体)の2種類があります。

遅延型アレルギー(IgG抗体)

IgG抗体は、血液の中で最も多い抗体で、

からだに炎症が起きるまで数時間から数日間。

何らかの原因でミトコンドリア機能が低下し

該当する食べ物が正常通り代謝されず炎症が起きることで

からだに様々な不調を起こす、と言われている。(詳しくは未解明)

つまり、遅延型アレルギーが反応する食べ物を食べて数時間〜数日後に

からだに不調が現れるのです。

そのため、ほとんどの方は食事が原因によるものだと自覚がなく、

知らない方もほとんど。自分の体質を知ることは、日頃の調子を左右する重要なことなんです。

検査方法とは?

検査方法:血液検査

検査手順

①遅延型アレルギー検査キットを用意

楽天やAmazonなどでも販売されていますし、企業さんのページからも購入できます。

私が試したものは、こちら▼


検査項目(食品数)が100〜200種類ほどあり、その項目の数によってお値段が異なります。

大体3〜5万円くらいが相場です。

保険適用外なので結構なお値段ですよね。

②自宅で採血

遅延型アレルギーの検査は、採血が少量で可能。

専用の採血用針で指に針を刺し、

付属の血液吸収カードに血液を染み込ませます。(必要量約0.15ml) 

③検査キットを郵送し、結果を待つ。

専用の封筒で返送し、検査結果を待つだけ。

大体10日前後で結果が郵送されてきます。

検査時に注意すべきこと

意識して食べていない食品がある場合(例えばグルテンフリーなどで小麦を避けている、等)

反応が出にくい可能性があります。

通常通りの食生活で検査を行うことをお勧めします。

検査結果で反応が出たら?

即時型アレルギーとは異なり、一生避けていかなければいけない、という訳ではありません。

約2週間程度、特定された食べ物を完全に除去し体調の変化を観察してみてください。

あくまで遅延型アレルギーは食生活によって大きく左右するため、

一度行った検査結果が生涯有効でないためご注意ください。

加工食品をよく食べていたり、腸内環境が乱れている場合は多くの項目に

反応が出やすい、と言われています。※詳しくは後ほど説明します

意外なところに控えるべき食材が!

遅延型アレルギー検査で該当する食材は、

加工食品やサプリメントに名前を変えて含まれる場合があります。

例えば加工食品の原材料に入っている甘味料エリスリトールは、

そのほとんどが、とうもろこし由来の澱粉から作られています。

サプリメントの原材料として使われるデキストリンは、水に溶けやすくする役割があり

芋類やとうもろこし・小麦由来のものがあります。

該当する食材を直接食べているつもりはなくても、

知らないうちに摂取していることもあるんです。

医師によっても様々な見解が・・

遅延型アレルギー検査は、IgG抗体の値を調べる検査ですが、

IgG抗体は健康な人のからだにも存在するため科学的な根拠がない。

よく食べる食材は反応が出やすいため意味がない。

という意見もあります。

かえって反応が出た食材を全て避けると栄養不足で健康を害してしまう恐れがある、

という見解を示す方もいます。

私個人の意見では、長く続く体調不良の原因を知る手段のひとつであり、

2週間の期間、反応が強く出た食材のみ控えて体調の変化を観察し、

改善傾向が見られたらその食材の摂取頻度や量を調整してみることも良いと思っていて

極端にその食品を排除するべきとは思っておりません。

IgG抗体は腸の炎症度合いを知るチェックマーカーでもあるため

原因解明のための手段としては十分使える手法だと考えています。

IgG抗体はリーキーガット症候群の程度を見極める

日頃のストレスや睡眠不足などの生活習慣の乱れ、その他の要因で腸内環境が悪化すると

腸の粘膜と粘膜の間に隙間ができます。(→リーキーガット症候群)

その隙間から十分に分解されていない通常よりも大きい分子の食べ物が

血中に漏れることでアレルギー反応を起こしたり、

普段は通れないような有害物質が隙間から通過し血中に現れ、体に異変をもたらします。

そのため、遅延型アレルギー検査の結果はリーキーガット症候群の指標になり、

腸の健康状態を把握することができます。

腸内環境については別記事でも書きましたが、

腸は、からだの健康を司る大切な器官。

遅延型アレルギー検査で間接的に調べることができるのです。

まとめ

遅延型アレルギー検査は、日頃の体調不良の原因を解明する手段の一つ。

反応度合いの高い食材は2週間ほど避けてみて体調の変化を観察してみてください。

体調の変化を感じられなかった場合は、通常通り摂取して様子を見てOK。

該当の食材以外の食事はバランス良く摂取し、偏りすぎないように注意してください。

幅広い食材が反応した場合は、腸内環境の悪化を疑い

日々の生活習慣や、腸内環境を改善するための食事に気遣いましょう。

腸内環境を改善したい場合はこちらの記事も参考にしてみてください。

必ずしも反応が出た食材を摂ってはいけないという認識ではないことを覚えておき、

からだの不調を改善するための原因を究明するための手段として有用な方法ですので

ぜひ機会があれば試してみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です